家の中でも熱中症 筋肉痛や筋痙攣も

最終更新: 6月16日

熱中症への注意が叫ばれています。

日本全国、毎日が猛暑日。

毎日、全国で何人もの方が救急搬送され、既に何人もの方がお亡くなりになっています。

今年の夏は急に暑くなりました。

環境の変化が激しい時は、更に熱中症を起こし易くなるといわれます。

外出しなければ安全かというと、そういう訳ではありません。

ご存知のように、家の中でも熱中症は起こります。

救急搬送される方の半数は、65歳以上の高齢者。

高齢者は、家の中で熱中症を起こしているケースが非常に多いのです。

ご年配の方は冷房を嫌う方が多く、部屋の中が暑くても平気。

しかし、室温が28度、湿度が70%を超えると危険です。

汗が気化され難くなり、その分だけ熱が奪われないため、体温が高くなります。

必ず、冷房を使うようにしましょう。


<こんな症状には注意を>


Ⅰ度(軽症) → その場で何とか対応できる

    手足が痺れる

    目まい・立ちくらみ

    筋肉が痛い・ツル

    気分が悪い・ボーとなる


Ⅱ度(中等症) → 病院へ行ったほうが良い

    頭が痛い

    吐き気がする

    だるい

    何となく意識がおかしい


Ⅲ度(重症)→ 直ぐ救急車を呼ぶ

    意識がない

    呼びかけても反応が鈍い

    ケイレンしている

    歩けない

    体温が高い


熱中症で、筋肉痛を起こす場合があります。

外来に受診された30歳台の女性。

「体中が痛くて、怠いんです。」と訴えます。

お話を聞けば、炎天下、一日中戸外でイベントのお仕事をなさっていたとのこと。

「熱中症には気を付けていたんですけど・・」

その日の気温は35℃。

暑い昼間、長時間カメラを担いで会場を廻っていたそうです。

「それは、きつかったでしょう。」

「もう、体全体ガチガチ、バリバリです。」

「食事と水分は摂れていますか?」

「はい、そのつもりで補給していました。」

拝見させて戴くと、背中と肩はまるでソフトボールの玉のように、硬くカチカチ。

単純に筋肉疲労で起こった痛みでも、全く可笑しくありません。


筋肉自体に痛みが起こるメカニズムは、大きく分けて2通りあると考えられています。


1:筋繊維の損傷

過度の筋肉使用で筋繊維が細かな断裂を生じ、その周りに炎症反応を起こし、プロスタグランジンなど痛みを起こす物質が発生するため。


2:循環不全

血流が悪くなると、筋肉が酸素不足になる。

一方、代謝物質の刺激で痛みが起こり、またその代謝物質が蓄積をおこすため。


熱中症で筋肉痛や筋痙攣を起こすことがありますが、熱中症による筋肉痛は、俗にいう「こむら返り」のような状態です。

「熱痙攣」と呼ばれることもあります。

これは、大量の汗で塩分、主としてナトリウムが失われて起こる症状です。

今回、患者様の状態を考えると、過度の疲労による筋肉痛もあるでしょう。

皆様方も、過酷な環境で体を酷使するのは止めましょう。


暑い日に、エアコンが壊れた部屋で丸一日過ごした経験があります。

酷く辛い思いをしながら、一日過ごしました。

暑い日に限って、エアコンは壊れます。

経年劣化は、どうしようもありません。

久しぶりに、空調がなかった時代へタイムスリップしたような気分でした。


文明の進化と共に、人の生活は便利になり、豊かになります。

スイッチを押せば必ず結果が現れる、それが当たり前の時代です。

若しかするとスイッチが無ければ自分では何も出来ない、そんな人間になったのではと思うことがあります。

妙なことばかり考えてしまうのは、少し暑さに遣られたのかも知れません。


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