腰痛は脊椎動物の宿命 腰部脊柱管狭窄症は歳と共に

最終更新: 6月16日

老いとともに、腰の痛みを訴える方が多くなります。

脊椎動物の定めとして、腰痛は切っても切り離すことが出来ない永遠のテーマです。

なかでも、最もポピュラーな病気は腰部脊柱管狭窄症です。

長時間のデスクワークやドライブなど、座って過ごす時間が長い職業は、特に多くみられます。

長時間同じ姿勢で座っていると次第に腰が痛くなったり、歩いていると次第に腰が痛くなったりします。

間欠性跛行といい、歩いては痛くなって止まり、少し休むと楽になり歩くような歩き方。

姿勢を前傾し、前屈みになるような位置にすると痛みが楽になるので、手押し車で散歩するのは良い方法です。

痛みだけではなく、同時に痺れも感じる方が多いようです。



ほとんどの場合、原因は脊柱管を取り囲む組織の老化です。

脊柱管の後にある黄色靭帯が、老化でもろくなり厚くなります。

椎骨の骨は長年の負担で変形します。

椎間板は老化のため形が壊れると、前後に膨隆してきます。



脊椎は起きている状態で、積み木のように縦一列に並んでいます。

脊髄神経は脊柱管という椎骨の中の穴を通り、脳から尻の位置まで脊椎一つ一つの縦の穴を貫いて通っています。

其々の椎骨の後ろから、身体中へ神経が出入りしているのです。

その脊椎に、先程のような現象を起こすことで神経を圧迫するようになり、痛みを感じるようになります。



痛みや痺れだけではありません。

圧迫されている神経の位置によっては、膀胱直腸障害を起こす場合もあります。

脊髄が一本一本の細い神経になり、馬尾という馬の尻尾のような状態となる部分。

脊椎の位置は、仙骨辺りになります。

この位置で障害を起こした場合、尿や便が意識せず出てしまう状態になるのです。



治療法として広く利用されている薬剤は、経口プロスタグランジン製剤です。

末梢循環の血行を促進する作用があり、慢性閉塞性動脈硬化症に対して使用される薬です。

腰部脊柱管狭窄症に効果がある理由の詳細については、良く分かりません。

劇的な効果は期待できませんが、効果を実感する方もいます。

他には、神経の栄養としてビタミンB12を服用や、痛みの際には、非ステロイド性消炎鎮痛(痛み止め)を使います。



それでも痛みが強く、生活に支障がある場合、試みられるのは硬膜外ブロックです。

仙骨辺りから、長い針で硬膜外腔へ局所麻酔薬を注入します。

これは、診察台の上で行うことが可能です。

複数回行っても効果ない場合、神経根ブロックという方法があります。

レントゲン透視下で痛みの原因になっている部位を確認し、麻酔薬と同時にステロイドを混ぜて注入することがあります。

何度か繰り返して行う必要がありますが、それでも治らない強い痛みに対しては、手術の選択肢があります。



手術には大きく分け、除圧術と固定術があります。

除圧術は、骨の一部と厚くなった黄色靭帯などを切除し、脊柱管を広げる方法です。

固定術は、腰椎すべり症や側弯症などを伴う場合、脊柱管を広げるだけでなく脊椎を矯正する目的で、金属の器具を使い固定する方法です。

当然、入院が必要となりますが、術後のリハビリが非常に大切です。

手術により痛みは軽減しますが、痺れは続く方が多いように思います。



ご自分で出来る対策は、体重の管理と体操です。

先生によっては、体操は意味がないと仰る先生もおられます。

診断には、MRIが最も役に立ちます。

整形外科への受診が必要です。


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